人事・労務管理の最前線

本セミナーでは、「副業プロ人材を活用したい」、「副業プロ人材を送り出したい」という地域企業に向けて、人事労務管理上で必要となる注意点をお伝えしています。併せて、事例紹介、副業プロ人材の活用方法の解説、自社の経営課題を浮き彫りにする演習なども行っています。

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荒井 太一 パートナー
森・濱田松本法律事務所
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松下 士朗 専務取締役
松下ラゲッジ株式会社
概要説明
「ニューノーマル時代」の外部人材活用
全国事務局
基調講演
「副業プロ人材を取り巻く環境と人事・労務管理上の留意点」
荒井 太一 パートナー(森・濱田松本法律事務所)
事例紹介
「Web デザイナーが、週1 回のWeb 会議を通じて、販売戦略の立案から実現に向けた具体的なアクションプランの策定に携わり、幅広い後方支援を実施」
松下 士朗 専務取締役(松下ラゲッジ株式会社)
解説・演習
プロ人材拠点を通じた人材マッチングの解説
経営課題の整理や人材要件定義にかかる演習
全国事務局

動画の概要

■概要説明
全国事務局からプロフェッショナル人材事業の概略などについて解説しています。

■基調講演
森・濱田松本法律事務所に所属する弁護士である荒井パートナーは、2017年に厚生労働省内に立ち上げられた「柔軟な働き方に関する検討会」の委員に就任し、副業・兼業という働き方のガイドライン策定に携わりました。そこでの経験を踏まえ、本講演では兼業・副業を解禁しようとする企業、そして兼業者・副業者を受け入れたい企業に向けて、実務面と法的観点から見た留意点を解説しています。

現状では85.3%の企業が副業・兼業を認めていませんが、その原因となっているのは、ひとたび正社員として企業に就職するとそのまま終身雇用になる日本型雇用そのもの。長期にわたって安定して労働者を雇用する一方で、企業側が広範な人事権を有しているため自由な働き方が選びにくく、副業・兼業とは相容れない構造になっているのです。

しかし現在は、産業構造の変化や価値観の多様化などを受け、正社員でも自分のキャリアを自分で選びたいというニーズが発生しています。副業・兼業という働き方は、日本型長期間雇用の良さを生かしつつ、個人が自分の意志でキャリアを選ぶ可能性を秘めています。人材を囲い込む日本型雇用を離れ、ひとりの人材がより大きな接点を持つことでオープンイノベーションが期待できます。

法的観点からの解説も展開。例えば、「副業・兼業の禁止」は法的に無効。裁判所の判例では、「勤務時間外の時間をどう使うかは労働者の自由である」と繰り返し指摘されています。また、副業・兼業を認めようする場合、最も企業が悩むのは「労働時間通算」です。「本業は正社員で雇用契約、副業ではフリーランス・業務委託契約」が、問題を発生させにくい形態です。

このほかにも、法律家ならではの視点で、副業・兼業のメリットや課題と対策を列挙してくれています。基調講演を視聴して、実際に副業・兼業人材の採用にお役立てください。

■事例紹介
兵庫県豊岡市にある松下ラゲッジ株式会社は、80年以上の歴史を紡いできた鞄メーカー。OEMやODMといった他社ブランドの鞄製造を得意としていますが、コロナ禍の影響を大きく受けて、大都市エリアの企業と接点が持ちにくくなったのが経営上の課題となりました。そこで、インターネットを活用することで、BtoB分野の新規開拓を目指すことにしました。

松下専務取締役は、プロ拠点での相談で副業プロ人材のメリットを理解し、「自社のスタイルに合致する」と依頼を決定。WebマーケティングとWebサイトの構築ができる人材を募集したところ8名の応募があり、その中から副業プロ人材を採用しました。以後、松下専務取締役と営業のチームリーダー、デザイン・商品企画のチーフ、そして副業プロ人材を交えたリモートでの打ち合わせを毎週開催しています。

松下ラゲッジ側でサンプルとなる商品を作り、副業プロ人材はECサイトのフレームワークを同時進行で構築し、Webサイトは段階的に形になっています。副業プロ人材がアサインしたデザイナーらのスタッフも優秀で、かつスケジュール通りに物事が進んでおり、満足のいく体制を築くことができています。副業プロ人材を活用するメリットもお話頂いています。

■解説・演習
全国事務局の担当者が主導して、経営課題の抽出や人材要件にかかわる演習を行うとともに、プロ人材に関する周辺情報などを解説しています。

<解説>
動画では、まずコロナ禍における地域企業の経営環境について触れており、中小企業の業況感や影響などについて報告しています。「まだまだ対策がない」、「今後どうしたらいいかわからない」との声が多数で、その対応策として外部人材が有効です。副業プロ人材のマッチングフロー、プロ人材拠点のスタッフが経営者の相談に乗るスタイルについても紹介。首都圏を中心とする大企業の人材を出向・研修、副業・兼業で活用することができる「大企業連携」についても触れています。

<演習>
動画後半の演習では、経営課題の整理や人材の要件定義などを具体的に行う以下の4項目の演習プログラムを提供しています。

(1)「経営課題を考えてみる」
(2)「経営課題を、具体化してみる」
(3)「どんな人材が必要か?」
(4)「副業プロ人材向きの依頼内容か?」

(1)では、今ある経営課題を浮き彫りにし、(2)では、(1)でチェックした経営課題が強みを伸ばすのか、自社の弱みを見直すのか、改めて考えてみるとともに、1年後に目指す姿を考えて最終的なゴールイメージを描きます。(3)では、必要な人材像を浮かび上がらせ、(4)では、それが副業プロ人材向きなのかどうかを判断します。

動画内では演習の狙いや目的についても説明しています。さらにプロ人材事業の役割として「頭の整理」「解決の道筋」「覚悟」といったキーワードも紹介。自社の今の課題を知るのに絶好の機会ですので、ぜひご視聴の上、そして演習にご参加ください。